Quiginu#4「 花の宴」

掻き乱して  抉り出して 睨み付けて 火を点けて
いいえ、嘘なのよ、灯が欲しかっただけ。
鮮やかだった夕映えももう、
青い影を引き擦り落として、夜空が躰に溜まるから。
ほぉらまたひとつ傷付いた。
ほぉらまたひとり逃げてった。
流れゆく、ものはみな、失われ、時は過ぎ、ひとは去る。
最後に浮かぶのは、甦った花の影の饗宴。